韓国研究チーム、安定性の高いナトリウムイオン二次電池の負極材を開発

研究開発

韓国研究チーム、安定性の高いナトリウムイオン二次電池の負極材を開発

韓国の研究チームが電気自動車製造原価の3割を占める、バッテリーの製造コストを削減できる技術の開発に成功した。

韓国科学技術研究院(KIST)は18日、エネルギー貯蔵研究団の博士チームが「ナトリウムイオン二次電池用負極材」を開発したことを明らかにした。

この素材は、製造コストが低い上に、性能が向上している。実際、二次電池に使われている黒鉛負極材より1.5倍多くのエネルギーを蓄積することができ、充電、放電を200回繰り返しても性能の低下は見られなかった。

ナトリウムイオン二次電池は、地殻中の存在度がリチウムより500倍高いナトリウムを素材としている。その理由で、ナトリウムイオン二次電池の製造コストはリチウムイオン二次電池より40%程度低い。しかし、ナトリウムイオンはリチウムイオンより重く、大きいため、リチウムイオン電池に使われる黒鉛とシリコン素材にイオンを安定的に貯蔵することができない。そのため、新しい高用量の負極材の開発が必要であった。

研究チームは、二硫化モリブデンを活用した。二硫化モリブデンは、電気抵抗が大きく、電池動作時に構造的不安定性を見せるため、従来は使われていなかった。今回、研究チームは、シリコンオイルを使用し、セラミックナノコーティング層を作ることで、この問題を克服した。研究チームは、二硫化モリブデンの前駆体(特定物質になる前の段階の物質)とシリコンオイルを混ぜ、熱処理するという単純な工程で、抵抗が低く、安定的な二硫化モリブデン異種複合素材を製作した。

今回開発された素材は、コーティング層がない二硫化モリブデンに対して2倍以上のエネルギーを蓄積できる。さらに、5分以内の瞬間的な充電、放電を200回繰り返しても容量を維持できた。

KISTのキム・サンオク博士は、「ナノコーティング層の表面安定化技術で、二硫化モリブデン素材の問題点であった高い電気抵抗、不安定性問題を効果的に解決し、大容量ナトリウムイオン電池を解決することができた」と説明し、「安価で環境に優しい材料を活用できるこの技術を通じて電極素材の生産工程費用を抑えることで、大容量電力貯蔵装置用ナトリウムイオン電池の商用化を早めることができると期待している」と述べた。

この研究は、科学技術情報通信部とKIST主要事業、韓国研究財団優秀新陳研究者支援事業の支援で遂行された。また、この研究は、ナノ分野の国際ジャーナル、「ACS Nano」に掲載された。


 
 
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