[特集]韓国のAI分野の現位置と課題…有望企業はゼロ

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[特集]韓国のAI分野の現位置と課題…有望企業はゼロ

 全国経済人連合会(全経連)は22日、「人工知能(AI)分野の現況と課題」という報告書を発表した。以下に概要を紹介する。

 全経連は、今後4次産業革命の根幹となるAI技術の発展のために、データの関連制度の整備が先行しなければならないという提言を行っている。なかでも、韓国は、投資と特許、中核人材などがAI先進国に比べ競争力が不足している状況であり、特にAI学習に必要なデータの活用を制約する個別法の整備とコア人材のための制度改善が急がれることが分かった。

 人工知能(Artificial Intelligence、AI)は、人間の知的能力を機械で実現する技術であり、▶モバイルなどを通じたデータ取得▶データの保存▶データ加工▶学習を通じたAIモデル(アルゴリズム)の作成プロセスを介して最終的なサービスを提供する。 2000年代に入って、ネットワークの発展と、データの活用によるコンピュータのパフォーマンス向上がAIの爆発的発展の基礎となり、4次産業革命の時代には、ハードウェアの中核である半導体とAIベースのソフトウェアを備えなければ、自律走行車、ロボット、医療、ビッグデータなど、未来の有望産業で競争国に遅れをとることになる。

AIの世界市場規模は、’18年に735億ドル、’25年8,985億ドルと、年平均43.0%の高成長が予想される分野である。AIは、すべての産業に革新をもたらす付加価値を加えるだけでではなく、多くの雇用を生み出す。韓国政府も’18年人工知能のR&D戦略、’19年人工知能国家戦略などを通じてビジョンと課題を提示している。

しかし、全経連によると、韓国の状況はまだ未整備であるという。韓国は高い教育水準、最高のICTインフラなどの強みがあるにもかかわらず、AIの分野で米国、中国などの先進国との格差があると指摘する。韓国のAI論文数は世界9位だが、1位の中国(70,199件)に比べ1/10レベルに過ぎず、質的指標である論文当たりの引用数は全91カ国のうち31位にとどまった。

特許の数に基づいてAI技術100大企業(研究機関)を分析した結果を見ても、韓国国籍の研究機関は、米国(44箇所)の1/11水準である4ヶ所(サムスン、LG、現代自動車、電子通信研究院)だけである。また、源泉技術を開発する修士・博士級の研究者の数も不足しており、米国の3.9%水準である405人に過ぎない。 AI人材不足は慢性的な問題で高等教育を受ける大学生人口比でも主要国に比べ劣位にある状況である。*

全経連によると、韓国のAIの競争力は、米国の80.9%水準であり、1.8年の技術格差が縮小できていないという。これは、中国が国家レベルの投資と支援政策に対し、2016年基準で71.8%のレベルとなっているという。

*技術水準(米国= 100%):米国100、EU 89.5、中国で85.8、日本81.0、韓国80.9

*技術格差(米国0.0年):米国0.0、EU 1.0、中国1.3、日本1.7、韓国1.8(IITP 2020)

AIの分野は多くのスタートアップが集中している。グローバル市場調査会社CB insightsによると、世界的なユニコーン650社の企業のうち、AI関連企業は50社であり、1位の企業は中国のBytedanceある。また、グローバル100大スタートアップの現状を見ても、米国が65、イギリス8、中国の6に比べて、韓国は0社だった。

主要国は、一足先にデータなどAIインフラを構築し、国家戦略を立てて、財政支援、人材育成に力を入れている。

米国は国防などの公共分野に政府の投資を集中しており、AIアプリケーション産業は、民間投資を中心に推進しているのが特徴である。 2009年からオープンデータ政策などビッグデータ活用を推進し、データ活用が容易な規制環境に研究と産業への活用が可能グーグル、アップル、アマゾンなどのビッグテック企業を中心に、グローバルな生態系を、米国が主導している。

中国は公共主導の大規模な投資をベースに迅速に米国を追撃している。中国政府の黙認の下、幅広い個人情報の収集・活用を可能にし、2015年からビッグデータ産業を育成し、大手企業を中心に生態系を造成しようとする努力を傾けている。

英国は優秀な人材の確保に積極的だ。 AI関連人材を誘致するための特別なビザ発給を増やし、定着がスムーズになるよう移民政策を変更するなど、積極的な制度改善を推進した。また、NHS Digital設立などを通じて、医療情報などのデータを活用するための努力を傾けるなどのデータ活用のための制度作りに積極的だ。

日本は2017年プライバシー法を改正して、個人データの事後同意撤回方式を導入するなど、友好的なデータインフラ環境を用意した。

一方、韓国は2020年にデータ三法を改正したが、まだ医療など個別法で、個人情報の別途同意が必要か、または使用を制限し、事業推進の障害となっていると全経連は指摘した。そしてAI関連優秀な人材は海外に流出し人材不足に苦しんでいるが、人材育成のためのビザや学科の新設などの制度改善の先進国に比べ足りていない。

ユ・ファンイク全経連企業政策室長は、「AIが未来の成長動力として注目されているがIT強国である韓国の競争力は、主要国に比べ期待に満たないことが分かった」と診断した。続いて「AIの基盤となるデータ活用を円滑にするために、業種別にデータ活用を差分して活用できるよう、個人情報保護法を改正して、医療法など関係法を整備する必要がある」と指摘しつつ、「集中的な財政支援と一緒に、ビザの要件緩和、学科定員規制の柔軟化など中核人材のための制度を整備することも急がれる」と強調した。
 
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