「供給価格の現実化」…サムスン電子、半導体需給不均衡にファウンドリ価格引き上げへ

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「供給価格の現実化」…サムスン電子、半導体需給不均衡にファウンドリ価格引き上げへ

サムスン電子がファウンドリ(半導体受託生産)で「適正な価格」を確保する。グローバルファウンドリが好況の中、あえて低価格政策を実施しなくても利益を増やせるという判断をしたためである。朝鮮日報が報じた。

10日、半導体業界によると、ファウンドリ業界はこれまで低価格競争の構造になっていた。シェア維持のためには適切な低価格政策が必要だったという。しかし昨年、新型コロナウイルス感染症によるパンデミック以降、半導体需要が増え、システム半導体需給不均衡が発生し、市場供給のカギを握るファウンドリの価格交渉力が高くなった。

業界関係者は、「追加の代金を支払う代わりに我々向けに先に作ってほしいという要請が殺到するほどだ」とし「当分の間、ファウンドリメーカーは低価格で半導体を供給する必要がないほど、顧客との価格交渉面では優位に立っている」と述べた。

システム半導体品目の大部分において供給難が発生している。中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)、アプリケーションプロセッサー(AP)などのデジタル半導体はもちろん、自動車用マイクロコントローラユニット(MCU)、ディスプレイ駆動チップ(DDI)、イメージセンサー(CIS)、電力管理半導体(PMIC)など、アナログ半導体も供給が不足している状況だ。

サムスン電子も半導体の需給が不安定な市場の流れの中で「供給価格の現実化」を主張している。目的は利益の最大化だ。経営支援室IRチーム長のソ·ビョンフン副社長は、先月の第2四半期業績カンファレンスコールで「未来の投資基盤構築のための供給価格の現実化を通じて成長を加速化する」と述べた。但し、企業側は12インチか8インチのうち、どの工程の供給価格を引き上げるかについては未だ明らかにしていない。企業関係者は「ウェハーの種類に差をつけるわけではない」と話した。

サムスン電子のファウンドリは第2四半期の営業利益(推定)は約3000億ウォン(約288億円)だった。全体の営業利益6兆9300億ウォン(約6658億円)のうち、5%水準に過ぎない。半導体営業利益の95%をDRAMやNAND型フラッシュメモリー半導体が占めているのだ。

これに先立ち、サムスン電子は米国のファウンドリファブ増設のために19兆ウォン(約1兆8254億円)の投資費用を準備するなど、大々的な設備投資も予告している。このような現状の中、供給価格の現実化は必然的にならざるを得ないという業界の分析が出ている。業界関係者は「毎年10兆ウォン(約9605億円)以上の設備投資が行われている状況でファウンドリ営業利益は微々たる水準だ」とし、「供給価格の現実化を通じて利益を出さなければならない」と述べた。

他のファウンドリ会社が相次いで値上げを打ち出したのも、サムスン電子の「高値」に影響を及ぼしたという見方だ。 台湾UMCとパワーチップの場合、今年上期にファンドリーの価格を10~30%引き上げた。この1年間、一部工程以外は価格変動がなかった業界1位のTSMCも最近、製品価格を全般的に10~20%引き上げることにした。

価格を引き上げるしかない状況だが、生産量もこれに合わせて最大限増やし、供給不足を解決するというのがファウンドリ業界の立場だという。サムスン電子の場合、12インチウェハーは増設を通じて、8インチはパッケージングなど後工程強化で生産量を引き上げる方針だ。DBハイテックは既存の月13万枚から15万枚までの生産能力を確保するため、工程プロセスの最適化を狙っている。KEYファウンドリは装備を確保して、既存の月8万2000枚から9万枚へ生産量を増やす計画だ。

業界関係者は「ファウンドリ業界の全般的な値上げは運営費用の上昇、原価の高騰によるもので、仕方がない面もある」とし「ただ、このようなファウンドリ価格の引き上げが電子業界や自動車産業などの完成品価格の引き上げにつながるのではないかという懸念が出ている」と述べた。

 
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