「一つだけでダメだ」Kバッテリー、EV電池の多様化に向け開発に拍車

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「一つだけでダメだ」Kバッテリー、EV電池の多様化に向け開発に拍車

韓国国内バッテリー3社がグローバルEV(電気自動車)市場の需要に対応するため、多様な形の電池製品開発に尽力している。三元系基盤パウチ形、角形、円筒形など主力リチウムイオン二次電池などの形に加え、リチウムリン酸鉄(LFP)バッテリーの開発に乗り出すなど、新規顧客獲得に向けて動いている。韓国newstomatoが報じた。

5日、業界によると、LGエナジーソリューション(分社前のLG化学)は昨年末から大田(テジョン)技術研究院を中心にLFPバッテリーの開発に乗り出した。主力のニッケル·コバルト·マンガン(NCM)の三元系バッテリーに加え、鉄(Fe)基盤のLFPまで外延を拡張しようという意図だ。

LGエナジーソリューションがLFP開発に乗り出したのは、自動車メーカーのLFPを好む傾向に対応する戦略と解釈される。中国企業が角形LFPを筆頭に低価格·普及型の電気自動車バッテリー市場攻略を加速化するため、主力のパウチ形LFP開発で差別化を図り、顧客企業のニーズに合わせて新しい市場を開拓しようという意図だと思われる。現在、LGエナジーソリューションの主力電池形はNCM系列のパウチ形と円筒形だ。

LGエナジーソリューションの関係者は「低価格型電気自動車を中心にLFPを搭載傾向が表れており、価格競争力の面でLFPの長所があるだけに、直ちに生産するというよりは事業的に製品群を拡大するということを念頭に置いている」と述べた。

LGエナジーソリューションは今年6月、業界で初めて4元系のバッテリーを公開した。既存のNCMからコバルト含量を減らした代わりに、アルミニウムを加えたハイニッケルNCMAバッテリーを来年上期から量産する計画だ。ゼネラル·モーターズ(GM)との合弁会社であるアルティアム·セルズが、米オハイオ、テネシー州に建設中の工場では、NCMAバッテリーが生産される。このほか、シリコン陰極材を適用した製品や次世代電池のリチウム硫黄電池、全固体電池などを開発中だ。

LGエナジーソリューション、パウチ型バッテリーの研究開発の様子(写真:LGエナジーソリューション)

サムスンSDIは、角形と円筒形のバッテリー性能の高度化に集中している。電気自動車のバッテリーに搭載される中大型の角形は「ジェン5(Gen.5)」で、下期から本格的に発売される。ジェン5は正極材素材のニッケル含量を88%に高め、1回の充電当たりの走行距離を600キロまで引き上げたハイニッケルバッテリーだ。ジェン5は15分充電時、容量80%の480キロを走行できる最新技術が適用された。特に、従来のバッテリー比エネルギー密度が20%以上高く、キロワット時(KWh)当たりのバッテリー原価は20%ほど低いという。サムスンSDIは、ジェン5はBMW、ステランティス、フォルクスワーゲンなどの顧客企業に供給するものと予想される。

サムスンSDIは、小型円筒形バッテリーの大型化に向けた開発も本格化している。昨年、テスラが46800(直径46ミリ、高さ80ミリ)の開発計画を明らかにし、バッテリーメーカーも円筒形の大型化に向けた研究開発(R&D)に乗り出している。現在、サムスンSDIが主に生産する円筒形バッテリーは18650(直径18ミリ·高さ60ミリ)と21700(直径21ミリ·高さ70ミリ)だ。 サムスンSDIのイ·ジェヒョン小型電池戦略マーケティング専務は7月、第2四半期の業績発表後に開かれたカンファレンスコールで「主要顧客企業と協力してオーダーメード型の円形基盤大型バッテリーフォームファクターを開発中」と明らかにした。特に、「第2のテスラ」と呼ばれる電気自動車のスタートアップ企業であるリビアン(Rivian)が円筒形バッテリーを好むという側面で円筒形バッテリーの開発にも拍車がかかる見通しだ。

DS投資証券のキム·スンフェ研究員は「グローバル二次電池メーカーのうち、円筒形·角形電池分野で完成車メーカーの費用縮小要求を満たせるのはサムスンSDIのほか少数に過ぎない」とし「小型電池事業を通じて検証されたリファレンスとコスト削減能力を基に円筒形·角形電池採用のトレンドに新規受注で優位を占めるだろう」と予想した。

サムスンSDIの中大型・角型EVバッテリー製品(写真:サムスンSDI)

SKイノベーションは主力のパウチ形に加え、角形バッテリーを開発中だ。今すぐ商業化を念頭に置いたわけではないが、次世代バッテリー開発競争力強化と代替フォームファクターを確保するためだ。これに対し先月、角形バッテリー部品の開発·構造設計·組立·溶接開発分野の人材確保のための採用公告も出した。主要顧客企業のフォルクスワーゲンが角形単一単電池(unified prismatic cell)を標準に採択したため、電池形の多様化で長期受注に備えるためと分析される。

SKイノベーションは、パウチ形バッテリー性能も強化している。SKイノベーションは下期から米ジョージア州工場で生産したニッケル含量90%の「NCM9半々(9 ½ ½)」という電気自動車バッテリー製品をフォード「F-150」に独占供給する。同時に2025年までに正極材で純粋なニッケル比重を94%に引き上げたNCMバッテリー開発を完成させる計画だ。ニッケル含量を高めれば、エネルギー性能を上げることができ、強みがある。このほかにも、グループの投資会社SKは最近、バッテリー投資に1兆6000億ウォン(約1519億円)をつぎ込み、米リチウムメタルバッテリー生産スタートアップ企業であるソリッドエネルギーシステム(SES)の3大株主の地位を確保した。

参考記事:Kバッテリー3社、大規模な投資競争へ…素材内製化に注力
参考記事:SKイノベーション、世界EVバッテリーシェアでサムスンSDIを上回る
参考記事:ラミネート型だけのSKイノベーション、「角型にESSまで」バッテリー事業拡大へ


 
 
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