KERI、全固体電池核心素材の低価格化技術を世界で初めて開発・量産へ

EV・バッテリー 研究開発

KERI、全固体電池核心素材の低価格化技術を世界で初めて開発・量産へ

次世代バッテリー技術として注目を集めている全固体電池について、韓国で中核素材である固体電解液の製造単価を画期的に下げられる技術が開発され、量産化段階に入ったことを韓国メディア「アジア経済」が報じた。

韓国電気研究院(KERI)はハ·ユンチョル次世代電池研究センター博士チームが開発した「硫化物系全固体電池用固体電解液共沈製造技術」を韓国企業に技術移転したと25日、明らかにした。

硫化物系固体電解質はイオン伝導度が高く、軟性(Ductility)が大きいため、極板と分離膜の製造が容易という長所があるが、主原料である硫化リチウム(Li2S)価格が高い。他の原料との混合工程に高いエネルギーがかかる「ボールミル法(ball mill method)」を使うデメリットもある。これが理由で少量生産にとどまっており、100グラム当たりの価格は数百万ウォン(数十万円)に達する。

研究チームは高価な硫化リチウムを使わず、「共沈法(Co-precopitation method)」という簡単な溶液合成(One-pot)過程だけで硫化物系固体電解液を低価で大量生産する技術を世界で初めて開発した。

共沈法は様々な異なるイオンを水溶液または非水溶液から同時に沈殿させる方法で、リチウム二次電池用正極素材を大量生産する産業現場で最も多く活用される。研究チームはたゆまぬ努力を続けて、リチウムと硫黄、リン、ハロゲン元素などを共沈させる工程方式を開発し、これを通じて従来の高価な硫化リチウムを使っていた方式と同じ水準の固体電解液を製造するのに成功した。

純粋な原料費基準で見ると、KERIの製造方式が従来比約15分の1程度と安く、ボールミル法のような高コスト·高エネルギー工程を経なくてもよいという点を考慮すれば、コスト削減効果はさらに大きい。

KERIはこうした技術を韓国の電気·電子材料分野およびリチウム二次電池用シリコン負極材専門メーカーのデジュ電子材料に技術移転した。同社は2022年までに第2工場の敷地にパイロット(pilot)生産施設を構築するなど、固体電解液量産製造施設に対する投資を拡大する計画だ。今年9月に受注した「素材・部品・装備の強小企業100」課題で、全固体電池用リチウム金属(Li metal)の負極に代わる多様なシリコン素材を開発し、2025年以降に開花する全固体電池市場をリードすることを目標としている。

ハ博士は「全固体電池の商用化のカギである固体電解液の「低価格」と「大量生産」イシューを同時に解決できる成果」とし「今回の企業の技術移転を通じて固体電解液の量産化が実現し、夢のバッテリーと呼ばれる全固体電池の商用化に主導的な役割を果たすだろう」と述べた。

参考記事:トヨタは全個体電池に注力、韓国企業はリチウムイオン電池で市場牽引
参考記事:韓国研究チーム、火災危険性を抑制する全固体バッテリーの材料開発に成功
参考記事:KERI「全固体電池を低コストで量産する技術開発」と発表


 
 
あなたの感想をSNSでシェアする


この記事について、あなたの感想は?
  • 強い関心がある
  • 関心がある
  • どちらでもない
  • 関心がない
  • 全く関心がない