LCDの価格急落でOLEDとの価格差拡大…コスパのジレンマに陥る韓国業界

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LCDの価格急落でOLEDとの価格差拡大…コスパのジレンマに陥る韓国業界

LCD(液晶表示装置)パネル価格の下落が3カ月連続し、OLED(有機発光ダイオード)業界の悩みが深まっている。LCDパネル価格が急落し、OLEDパネルが持っていたメリットのコストパフォーマンスがなくなり、業界全般におけるOLED採用拡大が遅れかねないという懸念が出ている。韓国メディア「マネートゥデイ」が報じた。

1日、関連業界によると、LCDパネルの価格は、今年下半期から上昇の勢いに歯止めがかかった。スマートフォン向けが横ばいを見せているのを除き、ほとんどのパネルが下落傾向サイクルに進入した。コロナ19(COVID-19)でピークに達したテレビ需要が減っている点、部品需給憂慮などが反映された結果と解釈される。

下げ幅はテレビパネル市場で最も大きく現れている。市場調査会社のオムディアによると、主流とされる55型UHD(超高解像度)級LCDパネルの価格は、今年7月の228ドル(約2万6千円)から先月は150ドル(約1万7千円)へと34.2%ほど値下がりした。65インチパネルも3ヵ月間で294ドル(約3万3千円)から215ドル(約2万4千円)に下がった。
反発の時点は不透明な状態だ。新韓(シンハン)金融投資リサーチセンターは最近の報告書で、少なくとも来年第2四半期までは下落傾向が続くと予測した。キム·チャンウ研究員は「不振なテレビ需要にセットメーカーの在庫調整は続き、低下した目線で需要見通しが進む可能性が高い」と述べた。

業界ではLCDパネル価格の下落を受け、セットメーカーがOLED採用拡大に二の足を踏みかねないという分析が出ている。このような現象は、タブレットのように最近成長を始めた市場でより濃く現れ得る。業界のある関係者は「LCD価格が下がれば、セットメーカーがLCD製品を活用した製品をさらに安い価格で作ることができる」とし「反対にOLEDパネル価格に対する体感は高まり、セットメーカーがOLEDパネル採用を拡大する余地は減る」と述べた。

ただしこの関係者は「OLEDパネルへの転換期の中で2つのパネルが一種の代替材関係を形成している構造」とし「LCD価格が下がってもOLEDパネルへの転換速度を遅くするだけで、防ぐことはできない」と付け加えた。

問題はOLED市場をリードしている国内メーカーへの影響は避けられないことだ。サムスンディスプレイは、シェア70%以上を占め、中小型OLED市場をリードしている。ノート型パソコンOLED市場の場合、唯一のメーカーだ。大型パネルはLGディスプレイが現在独占生産しており、サムスンディスプレイがQD(量子ドット)ディスプレイの量産を控えている。

セットメーカーのOLEDパネル採用拡大が延期されれば、国内企業は「追加投資」と「中国追撃」の間のジレンマに陥ることになる。OLED需要が減ると、技術開発や工場増設に対する追加投資に踏み切りが難しくなるが、だからといって投資を執行しなければ、中国メーカーの追撃を心配しなければならない状況に置かれることになる。

LCD価格の下落がOLED陣営に与える影響は微々たるものだという見方もある。LCDの価格はセットメーカーがどのパネルを採用するかを決定付ける最も重要な要因ではないという説明だ。ある市場関係者は「上昇と下落サイクルは周期的に繰り返されながら現れる現象」とし「需要と供給以外に特別な要因がない以上、供給企業はOLED投資を持続的に増やし、転換を加速化する」と伝えた。

下落傾向が最も急激なテレビ市場の場合、全体需要とプレミアム製品に対する需要を分けてみる必要があるという指摘も出ている。ディスプレイ業界の関係者は「コロナ19のため増えたテレビの需要が減っているが、プレミアム製品に対する需要は依然として堅調だ」とし「その中でも先進国市場を中心としたOLED選好度は高く現れている」と説明した。

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