米国の圧迫に中国の顔色まで…米中覇権競争の狭間でK-半導体は綱渡り

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米国の圧迫に中国の顔色まで…米中覇権競争の狭間でK-半導体は綱渡り

最近、韓国の半導体市場は板挟み状態だ。半導体供給網の覇権をめぐってアメリカと中国が争っている中、韓国は両国の間で厳しい状況に置かれている。アメリカ政府は、自国企業の中国での半導体生産を厳しく統制しているが、中国を供給網の中核としているサムスン電子とSKハイニックスもその影響を受けている。韓国メディア「IT Chosun」が報じた。

今月16日、外信や半導体業界などによると、インテルは半導体供給不足を解消するため、最近中国成都工場で半導体の材料であるシリコンウエハーの生産増加を図っていた。しかし、国家安保を掲げるバイデン政権から待ったがかかった。中国での生産に否定的な立場を示したためだ。インテルは早々に中国での生産量増加計画を諦め、代案を模索中だ。

アメリカ政府は、半導体供給網を国家安保の問題として捉えている。アメリカ商務省は、インテル、サムスン電子、台湾のTSMCなどの半導体企業に在庫、注文、販売など供給網情報を問うアンケートの回答を今月8日までに提出するよう要求していた。事実上、中国の生産・輸出などをアメリカ政府レベルで把握することが目的だった。中国の官営メディアは、アメリカが半導体リスクを口実に企業の機密データを強奪したと不快感を露わにした。

アメリカ政府の中国に対する圧迫が強まるほど、中国に半導体工場を持っているサムスン電子とSKハイニックスの負担は大きくなる。今後、中国内の投資を拡大するのに悪影響を及ぼすだろう。一方、アメリカ政府の要求を受け入れる過程で、中国の機嫌を損ねれば、中国現地に構築した供給網の中核が一種の人質となりかねない。中国の顔色も窺わなければならない状況だ。

サムスン電子は、中国西安市でNANDフラッシュを製造し、蘇州市で半導体の後工程(パッケージング)工場を運営中だ。SKハイニックスは中国無錫工場でDラムを生産している。SKハイニックスのファウンドリ子会社であるSKハイニックスシステムICも、無錫市でファウンドリ設備を運営中だ。

サムスン電子とSKハイニックスによると、中国市場が半導体事業に占める割合は売り上げ全体の40%近くになる。アメリカの要求だけを受け入れれば、売り上げが半分近く減る可能性もある。

年内にインテルのNAND事業部の買収を終えることにしているSKハイニックスは、両国の争いによりさらに窮地に立たされている。SKハイニックスは、買収合併の最初の関門である競争当局との企業結合審査で、中国の敷居を越えられない状況だ。韓国がアメリカと半導体供給網再編の意志を共にしている点から、中国が邪魔をする可能性もある。

また、10ナノ級未満の半導体生産に向けオランダのASMLの極紫外線(EUV)露光装置を輸入する計画は、アメリカの中国に対する牽制により阻止された。これにより無錫工場の先端化が予想外の変数により遅れることになった。

ファウンドリで世界トップの台湾TSMCは、サムスンやSKに比べ比較的容易にアメリカの要求に応じることができる。TSMCは、中国に半導体量産施設を持っておらす、主要顧客会社もほとんどがアメリカにある。最近では日本政府と手を組み、中国の供給網排除に向け日本での投資に突入した。

半導体業界は、韓国企業は半導体の開発・設計において優位なアメリカとの同盟を強化しつつも、資源供給量と安定的な需要が強みである中国の機嫌を損ねないような危うい綱渡りが必要だと強調する。

半導体業界の関係者は「最近のインテルの中国投資の霧散は、グローバル半導体企業全体に送る供給網再編の合図と考えられる」とし、「それでも、韓国の半導体企業の『脱中国』は事実上不可能であるため、米中の間で競争力を維持できる供給網の多角化戦略を模索する必要がある」と強調した。

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