政府主導のEVバッテリーファンドが足ふみ、LG・SKの訴訟バトルなど原因

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政府主導のEVバッテリーファンドが足ふみ、LG・SKの訴訟バトルなど原因

韓国政府が主導し、昨年11月にMOU締結された、LG化学、サムスンSDI、SKイノベーションなど3社によるが1000億ウォン規模のバッテリーファンドが、その後進展が無いようだ。これまで韓国紙などが報じている。政府の計画によると、今年第3四半期までにファンドの組成が完了することになっていたが達成できていないという。背景として、バッテリー製造各社による確執や、それを考慮せず進めた政府側(産業通商資源部)の対応などが取りざたせている。

同MOUでは、LG化学、サムスンSDI、SKイノベーションの3社が1000億ウォン規模の次世代電池ファンドを造成▲次世代電池のコア技術の共同R&D▲素材・工程・設備分野の技術開発▲核心技術の活用早期商用化などで合意していた。産業省(産業通商資源部)によると、次世代電池ファンドは、バッテリー3社のほか、産業部と関連省庁、特許庁などの関連機関も参加する予定であったという。
MOU締結当時、ソン・ユンモ産業相は「2次電池は市場規模がメモリー半導体を超える代表的な高成長の新産業」とし「世界市場の主導権をめぐり、互いに競合していた3社が個別の研究・対応にとどまらず、心を合わせて、海外企業の源泉技術(IP)攻勢に共同で対応し、有望中小企業を育成するなど、次世代産業の生態系も一緒に作っていくことにした」と述べていた。
しかし、LG化学とSKイノベーションによる「訴訟合戦」が長引くなか、ファンド組成事業も前に進まないのが現状のようだ。LG側が、自社のバッテリー製造技術を盗用したとしてSKイノベーションを米国で訴え、今度はSK側が名誉棄損として韓国で訴えたこれら争いは、その後、両者幹部同士による対話ももたれたようだが、今にいたるまで和解に至っていない。当然ながら、両社が争っている状況ではファンドの組成も進めないだろう。

韓国のPAX経済TVが今年10月に取材した報道では、産業省の方でも両社を取り持つため様々な手を尽くしているという同省職員のコメントが放映されている。
同時に、先日、韓国ニュースウェイが報じた記事では、関係者の話として「バッテリーのファンド組成等について産業部が主導して3社を巻き込んだ」とし「MOU当時も企業の事情等を考慮していないまま、産業部が無理に推進したという非難があった」というコメントを紹介している。
現在、韓国のEVバッテリー産業は、中国政府の全面的な支援を受けた同国メーカーに押されていると言われており、今後の動向が注目される。
(写真:昨年11月のバッテリーファンドMOU締結式の様子=韓国産業通商資源部提供)


 
 
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