サムスンの50代新社長は生粋のエンジニアも、韓国中小企業にはマイナスか?

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サムスンの50代新社長は生粋のエンジニアも、韓国中小企業にはマイナスか?

21日に発表されたサムスン電子の社長団人事において、同社の社長および(スマートフォン事業の責任者である)IM部門(無線事業部門)部長=社長に52歳で選出されたノ・テムン氏。「次の最高経営責任者(CEO)」と取り上げる韓国メディアもある。

これまでギャラクシーシリーズの開発を主導したとされ、サムスン電子の人事発表では、「モバイル事業のグローバル競争力の強化に寄与した主役である」とし、「 52歳の若いリーダーとして、スマートフォン市場の競争が激化するなか、斬新な戦略を提示し、組織に新たな活力を吹き込むことを期待する」と持ち上げられた。

同氏は、来る2月11日(現地時間)に、米国サンフランシスコで開催されるスマートフォンの新製品公開イベント(ギャラクシーアンパック2020)において、次期フラッグシップ(最上級)スマートフォンモデルであるギャラクシーS20シリーズと新規フォルダブルフォンである「ギャラクシーZフリップ」などを公開すると見られている。

サムスン電子のIM部門は、スマートフォン・PC事業を担当する無線事業部と通信機器事業をしているネットワーク事業部で構成される。これまで、コ・ドンジン社長がIM部門の代表と無線事業部長を兼任してきたが、今後はノ社長が先頭に立つ。

ノ社長は延世大学電子工学部を卒業し浦項工科大学校で電子電気工学修士・博士課程を専攻した生粋のエンジニアである。IM部門においてギャラクシーSシリーズ、ノートシリーズなどの主要なスマートフォンの開発を主導した。

2007年38歳で常務となり、2010年にはグラフィック性能を改善したソフトウェアと低消費電力技術によりギャラクシーSの開発に寄与した功労で評価を上げる。 2011年に専務に昇進した後も、ギャラクシーノートなど戦略スマートフォンの開発に参加し、2013年には副社長になるなどスピード昇進を重ねてきた。

チョソンビズ誌によると、サムスン電子内では高速昇進を重ねたという理由で、ノ社長を「イ・ジェヨンの男」と呼ばれることもある。(※イ・ジェヨン=サムスン電子の副会長であり同グループの実質総裁)

一方で、中央日報は、ノ社長の就任により国内中小企業はため息をついているとの記事を掲載。同氏が昨年末に役員会議において「現在のスマートフォンのラインナップを管理するには、品質管理のためにもODMを拡大する必要がある」と主張したとされ、「ODM30%」という具体的な数値まで提示したという。サムスン電子が最近3年間で年平均3億台前後を発売したことを考慮すると、ODMを1億台にまで拡大するということになる。

サムスン電子は、スマートフォンを100%外注生産するアップルとは異なり、これまで独自の生産を維持してきた。しかし、2018年から中国のODMメーカーであるウィンテックに中低価格のスマートフォンであるギャラクシーA6sの生産を委託。これを主導したのがノ社長であると中央日報は伝えている。

そのため、関連業界では、サムスン電子の中低価格の携帯電話に部品を供給してきたカメラモジュール・レンズメーカーや、メイン基板(HDI)、低スペックのバッテリー、タッチパネルの関連メーカーに対する打撃が大きいと見ているという。

サムスン側からすれば、世界のスマートフォン市場において中国勢の攻勢に対抗するため、中国ODMを利用したコストダウンが不可欠であると判断することは想像できるが、これまで付き合の深かった国内企業を切ることはそう容易ではないだろう。


 
 
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