円筒形電池の受注に積極的な韓国勢

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円筒形電池の受注に積極的な韓国勢

「サムスンSDI vs LG化学」

円筒形電池市場において、サムスンSDIとLG化学が受注競争に乗り出した。電動工具、コードレスクリーナー市場が停滞する一方で、電気自動車(EV)、軽電気自動車(LEV)などの分野で需要が増えている。また、テスラがパナソニック以外にも円筒形電池調の調達先の拡大しようとしている。既にLG化学がテスラのモデル3用円筒形電池の供給に成功している。

韓国メディア・ジイレックによると、増え続ける円筒形電池の需要を受け、サムスンSDIとLG化学が積極的な市場の攻略に乗り出したという。電気自動車メーカーが対象であり、サムスンSDIは昨年に中国シャオペン自動車(Xiaopeng Motors:小鹏汽车)に21700規格の円筒形電池(直径21㎜、高さ70㎜)の供給を推進し、現在は製品テストの段階であるという。 LG化学は、ルシードモーターズに21700規格の円筒形電池を供給しており、今年の下半期から2023年まで、単独契約を結んでいるという。

両社は円筒形電池の需要に備え、設備投資を終えた段階であるとされる。サムスンSDIは、昨年3月から4000億ウォン(約363億円)を投資した中国の天津工場(3生産ライン)を介し、月に200万セル以上の21700規格の円筒形電池を量産しているという。 LG化学の場合、南京工場を中心に昨年比で2倍程生産量が増えたという。南京工場での主力製品は、現在18650規格(直径18㎜、高さ65㎜)であるが、21700規格の円筒形電池の生産割合を増やす計画であるという。

エネルギー密度を高め、1回の充電における電気自動車の走行距離を向上させることができるハイニッケル陽極材技術も適用したサムスンSDIは、数年前からニッケルの含有量が80%以上であるニッケル・コバルト・アルミニウム(NCA)陽極材を円筒形電池に適用した。 LG化学はNCM622(ニッケル・コバルト・マンガン比率6:2:2)を中心だったが、昨年から本格的にNCM811(ニッケル・コバルト・マンガンの比率8:1:1)の適用を開始し、テスラとルシードモーターズにNCM811陽極材を利用した円筒形電池を供給したという。

円筒形電池の需要はIT市場を中心に成長してきたが、電動工具や無線機のような非IT分野を中心に需要が変わった。しかし、昨年コードレス工具と無線機の市場成長が芳しくなく、代わりにeバイクや電動スクーターの様なLEVが注目された事が、円筒形電池の成長を促進している。グローバルLEVの市場規模が2025年には300億ドル(約3兆3110億円)まで成長するという予想もある。


(写真:iStock)


 
 
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