韓国研究陣、サケDNA利用した高性能正極材を開発

EV電池 研究開発

韓国研究陣、サケDNA利用した高性能正極材を開発

(写真:リチウムイオンとの親和性に優れたサケのDNAをカーボンナノチューブと合成してOLO表面に付着し、表面構造を制御したアノード材料を合成するための手順の模式図 /KISTリリース)
韓国科学技術研究院(KIST)は17日、エネルギー貯蔵研究チームが蔚山科学技術院(UNIST)の研究チームとの共同研究により、サケのDNAを利用し、リチウム過剰正極材料(Over-Lithiated Oxide 、OLO)の表面を安定化させた高性能正極材料を開発したと発表した。

KISTによると、二次電池の一種であるリチウムイオン電池は、充電過程でリチウムイオンが負極から正極に移動 – 保存される構造を持つ。正極に保存できるリチウムイオンが多いほど電池の容量は向上する。大容量の正極材料の開発は、リチウムイオン電池の容量増大において核心となる技術となるという。
リチウム過剰正極材料(OLO)は、理論容量が250mAh / gレベルで既存の商用化素材である160mAh / gよりもエネルギー貯蔵容量を約50%増やすことができる次世代の正極材料として注目されてきたという。しかし、充放電過程でリチウムがある金属層が崩壊し膨らめば、もはや使用することができない点が問題として提起されてきたという。
KIST研究者は透過電子顕微鏡を用いて、既存OLO素材の表面と内部の結晶構造の変化を、それぞれの場所ごとに分析した結果、バッテリー駆動の後、電極の表面から金属層崩壊が進行されるという事実を確認したと発表した。
研究者は、リチウムイオンとの親和性に優れたサケのDNAを活用して素材崩壊の原因である表面構造を制御したという。 DNAは水溶液中で過剰に集まるという問題があるが、カーボンナノチューブ(CNT)と合成することで、これを克服。均一に配列しOLO表面に付着する方法で新しい正極材料を開発したという。
KIST研究者は、統合高度分析法により分析し、OLO素材の電気化学的特性と構造安定性の向上のメカニズムを究明した。
UNISTのイ。サンヨン教授は「合成素材ベースの既存の試みとは異なる概念である生​​命体の基本的な物質であるDNAを用いた研究で、高性能電池材料開発の新たな方向性を提示した点に意義がある」と述べた。
KISTのジョン・ギョンユン団長は「統合高度分析を通じて高エネルギー・安全性アノード材料の設計因子を提示したということに意味がある」とし「研究結果をもとに、既存の商用化正極材料を代替する新規材料の開発研究に集中する計画だ」と抱負を明らかにした。
同研究は、韓国科学省(科学技術情報通信部)の支援により、KISTの主要事業と韓国研究財団気候変動への対応技術開発事業、基礎研究事業とウェアラブルプラットフォーム素子技術センター事業などで実行された。研究結果は、エネルギー分野の世界的権威である「Advanced Energy Materials」(IF:24.884、JCRの分野上位1.69%)最新号に表紙論
文として今月3日、掲載されたという。


 
 
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