中国のバッテリー核心素材生産量が急減

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中国のバッテリー核心素材生産量が急減

 韓国メディアによると、中国が生産するバッテリー核心素材の今年2月の生産量が急減したことが分かった。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、工場の稼働率が低下したことに原因だ。3月においても、例年通りの稼働率に回復することは難しいとみられる。事態が長期化すれば、中国だけでなく、韓国国内、アメリカ、欧州などのバッテリー工場にまで悪影響が及ぶ可能性がある。
 16日、中国の市場調査会社である「上海非鉄金属網」によると、2020年2月の中国でのバッテリー核心素材の生産量は全種類で減少したという。コバルト、炭酸リチウム、水酸化リチウム、プリカーサー(前駆体)、正極材料、負極材料の生産量が前年同月比20.8%から58.4%まで減少したとのこと。特に、電気自動車(EV)のバッテリーに用いられる水酸化リチウムと三元系前駆体の生産量はそれぞれ前年同月比26.7%、55.9%減少したようだ。
 韓国メディア・ジイレックによると、中国の水酸化リチウム生産量の減少は、業界1位の天斉リチウム(Tianqi Lithium)社が打撃を受けたことが原因であるとの見方を示す。韓国のバッテリー3社(LG化学・サムスンSDI・SKイノベーション)と、韓国の大手正極材メーカーであるエコプロビーエム社は天斉リチウム社から水酸化リチウムの供給を受けている。前駆体の場合、LG化学、エコプロビーエム社がGEMから原材料を供給されている。GEMは中国1位の前駆体メーカーである。前駆体は硫酸コバルト、水酸化リチウムなどと混ぜ、焼成(加熱することで異なる物質を混ぜる工程)する際に用いられる正極材の素材の1つだ。
 同紙は、中国のバッテリー核心素材の生産量の先行きはまだ分からないと分析する。新型コロナウイルスの拡散によって2月の中国のバッテリー工場の稼働率が下落し、核心素材の使用量も減少したからである。ただし、韓国、アメリカ、欧米の工場には材料の供給が行き届かない可能性があると同紙は指摘する。
 今月がバッテリー業界回復の瀬戸際になるようだ。上海非鉄金属網は、3月の水酸化リチウムの生産量は7400トンであり、前年同月比3%減少に治まると予想した。前駆体の場合、生産量は2月に対して59.4%上昇した1万5700トンになると展望した。全般的な工場稼働率は80%台まで回復すると予想した。
 ジイレックによると、今年の中国のバッテリー生産量が昨年度より大きく減少することに備え、電気自動車への補助金が延長される可能性があるという予想が一部であるという。


 
 
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